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風の吹くまま、気の向くまま

感じたことを、思いつくままに。
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〇角館のなんちゃら(笑)

ミステリーが好きだといいながら、今まで結構限られた作家さんしか読んでこなかったのですが。
今回、ふとしたきっかけであやつじ行人の、六角館ならぬ(笑)〇角館のやつを買って読んだのです。
「ふとしたきっかけ」というのは、漫画化された同作品を2巻まで読んで、続きが知りたかったというのもありますが、もちろん今までよく目にしてて気になっていたということもあります。
結論から言いますと、めちゃめちゃ面白かったです。
以下、ネタバレが炸裂している感想みたいなもの。これから読みたい方は絶対に読まないようにしてください!!


いやもうとにかく、本当にビックリしたんですよ。一人で読んでいたにもかかわらず(いや一人だったから、か)「えっ?!」って声出ちゃったぐらいです。何ならその後、「えっ、ウソ。えっ、何? どういうこと?」って独り言が止まらなかったですね。(笑)(まるでアンタが書くヒロインそのものだよ…)
まずこのお話、孤島で7人の大学生男女が一人ずつ殺されていくっていう、かの有名なクリスティの『そして誰もいなくなった』を下敷きにした話なんですが…
余談ですが、このクリスティを読んだときも鳥肌が立ってゾーッとしたのをよく覚えています。まだ学生だったと思いますが、とにかく最後の一人が首吊り自殺したはずなのに、その部屋がちゃんとロックされていて椅子も元通りになってた(いや、ちゃんとベッドに寝かされてたんだっけ、とにかくあり得ない状況だった)っていう所を読んだときね。ゾゾゾッて。
今回は、その時に勝るとも劣らぬ衝撃でしたね。思いもよらなかった。
といっても、実は、犯人自体はそんなに意外ではなく、動機も私が想定していた範囲内でした。殺害方法もこれといって目新しくもないし、分からなかった方法も割と簡単に解き明かされます。
「ネタバレ炸裂」と書いたのですが、もし「読む気ないけどもしかしたら読むかもしれない」という方がいらっしゃったら、本当にここから先は読まないでくださいね。(笑)(しつこい)

一番トリッキーだったのは、「島」と「本土」の描写が交互にされる中で、その中の一人ずつが実は同一人物だった、ということ。彼が島と本土をゴムボートで行き来していた、というものなんですよね。これは叙述トリックで、小説だと顔が見えないからこそできること。しかも、この大学生たちはかなりマニアックな趣味があって、お互いを推理小説家から取った名前で呼び合っているという設定があるからこそのトリックです。しかも彼自身の本名も推理小説家の名前と似てるから余計ややこしく、紛らわしく、最後までトリックに気づかせないように巧妙にできてるなーと思います。
最後まで読んで、ああ、だからこの人たちニックネームで呼び合ってたのか(作者の意図として)、とかね、色々わかるわけです。でもそれが極めて自然というか、無理やり感がないんですよ…。もうね、本のレイアウトというか…も憎らしくて、警察に訊ねられて、彼が自分のニックネームを答えるのが、ページをめくって一行目に来るようになってるんです。
その最初の一行を読んだときの驚き。「えっ」て思わず声が出ちゃったのもしょうがない。
えっ、なんで? なんでこの人が「ヴァン」なの? 島にいるはずでショ???って。
(もう一つ、これは本当に本当の余談ですが、この「ヴァ」とか「ヴィ」とかいう表記の仕方が私は嫌いです。「バ」「ビ」でいいじゃん、といつも思っています。だって誰も唇かんで発音してないでしょ? してますか? 何のために「b」と「v」を分けて表記するのか分からない。それなら「r」と「l」はどうなる?「s」と「th」は? ってなりませんか? ……すみません、マジでどうでもいいですよね・笑)

とにかく、めちゃめちゃ気持ちよく騙されました。
で、思ったんですが…
これ漫画でどうやってたん?
記憶がはっきりしないんですよ…同一人物なんだけど顔どうだったっけ?
まあ、漫画だとギリ行けるかもしれないけど、実写版は無理だよね、って思います。どう頑張っても同一人物だってバレバレだからね。
要するに、もう一回漫画借りてきて確認したくなった、という話でした。(笑)

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